箕面市で唯一、絶対音感トレーニングを取り入れている個人ピアノ教室

箕面市の西尾ピアノ教室

ピアノ教室の発表会で緊張しない方法

そもそもなぜ緊張するのか?

 
ピアノ教室の発表会に参加する事を決め、いざ本番になり、アナウンス席の真横で順番を待っている時は緊張しますね。
「あと3人で自分の番だ、、、」などと思えば思うほどに緊張し、膝はガクガク、指はブルブルと震えてきます。
「プログラム〇〇番、演奏は〇〇さんです」とアナウンスが流れ、舞台に立ってお辞儀をして、ピアノ椅子に腰かける。
さあ今から弾き始めるぞ!と思った時、緊張のピークは最高潮に達していると思います。
 
<そもそもなぜ緊張するのでしょうか?>
人間には「防衛本能」があり、自然と危機を回避するように脳が指令を出します。
「今は危険だ!すぐに何とかしろ!」このように脳が指令を出すわけです。そうすると人間の体に3つの変化が起きます。
① 呼吸が早くなります。
② 血流が早くなります。
③ 筋肉が硬直します。
 
呼吸が早くなるのは、人間の体が酸素を欲して酸素を体内に多く取り入れ頭の回転を早くするためです。
血流が早くなるのは、自律神経の働きが活発になるからです。
筋肉が硬直するのは、体を守るための防衛本能が働いているためです。
 

緊張しすぎてしまう理由

「緊張してはいけない」と思えば思うほどに人間は緊張します。
そしてピアノの発表会での演奏で少しミスをすると「しまった!ミスをしてしまった!」と思い、更に緊張してしまいます。
ミスがミスを誘発してしまいますね。それと練習不足や自信の無さも緊張しすぎる原因になります。
聴衆のみんなから注目されている(当たり前ですが)と思うと緊張してしまいます。
それと「上手いと思われたい!」という欲求も緊張する要因になります。
ではピアノ教室の発表会で緊張しない方法はあるのでしょうか?
 

ピアノ教室の発表会で緊張しない方法?

結論から書きます。緊張しない方法はありません。
ごめんなさいね。全く緊張しない方法があれば私が教えて欲しいくらいです。
皆さんにお伝えしたい事は「緊張」は決して悪いものではありません。
緊張しすぎることが良くないのです。適度な緊張は集中力が増して良い演奏が出来ると思います。
しかしそれでは皆さんが納得されないと思いますので、「緊張を和らげる方法」をお伝えしたいと思います。
 

緊張を和らげる方法

① 「緊張は必ずするもんだ」と思い、緊張している自分を受け入れる。
私はこれは肝に銘じています。今まで人前で何百回と演奏をしてきましたが緊張しなかった事はただの1回もありません。
「え?プロの演奏家でも緊張するの?」と思われるかもしれませんが、一流の演奏家でも舞台に上がれば必ず緊張します。
一流の演奏家は「緊張を和らげる方法」を自分なりに持っています。そして緊張している自分を受け入れます。
緊張を和らげる一番の方法は「緊張している自分を受け入れること」言い換えれば、良い意味で開き直り、「ミスしてもいいや」くらいに思う事です。
 
② 深呼吸をする。
息をゆっくりと吸い、吐くときは吸った時の約2倍の時間を掛けてゆっくりと息を吐いて下さい。
深呼吸をすると血流が正常になり、脈拍も正常になります。息を吐くときには自然と体の力も抜けてきます。
 
③ 手のひらや甲をマッサージする。
手のひらの中心を6秒ほど押してあげて下さい。6回ほど繰り返すと効果的です。
また手の甲の親指の付け根を揉み解すのも効果的です。
 
④ 開き直る。
例えミスを連発しても死ぬわけではありません。「ミスしたらどうしよう」ではなく、「ミスしてもいいや」と思う方が良いと思います。
私は「ミスは必ずどこかでする」という前提で演奏をし始めています。大切な事とはミスをしないことよりも「ミスをした後にすぐに立ち直れるか」だと思います。
もちろんミスはしない方が良いのは言うまでもありませんが。
では極力、ミスをしない方法をお伝えしたいと思います。
 

ミスを出来るだけ少なくする方法

今からお伝えする方法は、とても重要ですがトレーニングが必要です。すぐにできるものではありません。しかしこの方法でトレーニングすれば誰でも、
ミスを出来るだけ少なくすることが出来ます。
ミスを少なくする方法を身に付けると、過度に緊張することもなくなるので結果的には緊張せずに良い演奏が出来るようになります。
 
① 必ず暗譜する。
暗譜のやり方は4通りあります。1.指で覚える 2.耳(音)で覚える 3.目で覚える 4.頭(脳)で覚える
4つ全てを出来るようにならなければなりません。4つ全てが出来ているとたとえ曲の途中で度忘れ(4.頭で覚える)しても指が覚えているのでそのまま弾き続けることが出来るのです。同じように指が止まったとしても音で覚えていたらすぐに次の音を弾けば良い訳です。
 
② 練習の段階で今弾いている所を考えるのではなく、一歩先の所を考えれる事が出来るようにする。
次の音の準備が出来ていないと必ずミスが起こります。次の音はどれとどれの指で弾きますか?次の所をきちんと見ていますか?
車の運転に例えてみましょう。あなたは友達の家に向かうために車を運転しています。あなたは二車線ある道路の左車線を走行しています。
300m先の交差点を右折しなければなりません。交差点に進入してから右折しようとしても、もう遅いですよね。
300m先の交差点を右折しなければならないのなら、交差点にたどり着く前に右にウィンカーを出して後方確認をし、安全に右車線に移動して、更に交差点の手前で右折レーンに入らなければなりません。そしてようやく交差点を右折出来ます。これは交差点の手前300m前から先を予測し準備をしているから右折出来るのです。
これと同じことがピアノ演奏にも当てはまります。必ず先の事を考え準備をしなければなりません。特に運指は念入りに考えましょう。
「この運指で良いのか、この運指は合理的な方法なのか?」を真剣に考えましょう。
 
③ 自分の演奏を客観的に聞く。
録音したりビデオ撮影するのが効果的です。自分の演奏を客観的に見たり聞いたりして、曖昧なところを徹底的に練習しましょう。
 
④ 家族や友人に聞いてもらう。
家族や友人に本番と同じように聞いてもらうのも効果的です。発表会に近い緊張感が味わえます。
 
⑤ イメージトレーニングが出来るようにする。
これが一番難しい方法です。しかしイメージトレーニングが出来るようになると本当にミスする可能性が低くなります。
イメージトレーニングとは「自分が弾いている姿をイメージ出来るようにする」
もっと具体的に言いましょう。「自分の目の前にあたかも鍵盤があり、弾いている映像が目の前に映し出され、音も聞こえてくる状態が描ける」
という事です。ほとんどの方が出来ないと思います。ではイメージトレーニングが出来るようになるためのトレーニングをお伝えします。
 
1. まず実際にピアノの前に座って下さい。
2. 最初から1小節~3小節くらいまで弾いてみて下さい。この時は弾いている指を見て映像として脳裏に焼き付けて下さい。
3. 目を閉じて、今弾いた脳裏に焼き付けた箇所を思い出し、頭の中で映像化して下さい。もちろん音も一緒です。
4. 出来ない場合は1小節だけでも構いません。
5. 2番から3番までを次の小節で繰り返します。
6. もし忘れたら、忘れた箇所を抜き出して2番から3番までをやり直し、脳裏に焼き付けます。
7. 曲の最後まで少しずつ脳裏に焼き付けて覚えていきます。
8. ピアノから離れて、リビングでくつろぎながら目を閉じ、曲の最初から最後までを頭の中で、あたかも弾いているかのように映像化します。これが出来たらイメージトレーニングが出来るようになったと言えるでしょう。
 

まとめ

ピアノ教室の発表会で100%緊張しない方法は残念ながらありません。しかし上記に書いてある事を実行すれば必ず緊張は和らぎます。
緊張するということはそれだけピアノと真剣に向き合っている証拠とも言えるでしょう。緊張感のない演奏は決して良い演奏とは言えません。
しかしやはり過度な緊張、ガチガチに緊張している演奏は絶対に良くありません。
適度な緊張感を持った演奏が一番良い演奏ですね。
皆さんもピアノ教室の発表会では適度な緊張感を持って演奏出来るように心がけて下さい。

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